サステナビリティ・ビジネスとは、環境や社会に良さそうなことを、手あたり次第に実施することではありません。企業の時間・人・資金というリソースは有限です。

だからこそ重要なのは、「何に集中するか」という視点です。
「環境や社会に良い」という理由だけで、費用対効果の低い活動に過剰なリソースを投下すれば、本当に投資すべき領域がおろそかになります。

企業がSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を成功させるためには、限りある資源をどこにどう投下するかという投資の意思決定を適切に行う必要があります。その時に必要になるのが、「事業のサステナビリティ」という視点です。経営者は、「事業の中長期的なサステナビリティ」と「環境や社会のサステナビリティ」の関係を理解したうえで、「自社の事業のサステナビリティ」に重要な「環境・社会のサステナビリティの課題」に選択的・戦略的に投資する必要があるのです。

だからこそ、以下のような視点が欠かせません:

  • 足元で儲かる事業、将来儲かる事業、儲からない事業を見極める
  • 環境社会に良いけれど儲からない事業は撤退する
  • 一方で、将来儲かると見込める事業には、徹底的に投資する

「サステナビリティっぽいことを何でもやる」のではなく、戦略的に選択と集中を行うことが肝要です。


アースネストでは、サステナビリティに関する投資・取り組みの妥当性を判断するためのフレームワークとして、「インパクトパス」を提唱しています。

インパクトパスとは?

企業が行うサステナビリティ施策と、未来の財務成果とのつながり(因果関係)を見える化し、“やるべき投資”と“やらなくてよい活動”を仕分けるための思考の道筋です。


① 「因果のパス」を明確にする

サステナビリティ活動が、どのように将来の売上・コスト・企業価値に結びつくのか。財務への影響パスを明示的に描くことが最初のステップです。

② 「未来の稼ぐ力」を見える化する

サステナビリティ投資は、今のP/Lではなく、“将来の稼ぐ力”=未財務資本の蓄積に影響します。

たとえば:

  • 調達力
    長期的・安定・安価に資源を入手する力
  • ブランド力
    社会的信頼を高め、価格競争から脱却する力
  • 人材力
    若い世代から選ばれ、定着する力
  • イノベーション力
    課題解決を起点とした新事業創出

これらは一見財務に見えませんが、将来の収益や競争力の源泉となります。

これこそが「企業価値」と呼ばれるものでもあります。資本市場が企業を評価する「期待値=マルチプル」の源泉が、この「未来の稼ぐ力=企業価値」なのです。

③ 未来の財務を評価する

サステナビリティ施策の投資判断において、「やらなかった場合に生じるコスト(Cost of Inaction)」を含めた評価が必要です。

Cost of Inactionの具体例:

  • 脱炭素を怠った結果かかる炭素税
  • 気候変動対策を怠った結果による農作物価格の高騰
  • 資源循環対策を怠った際の資源価格上昇
  • サステナビリティをおろそかに際の若年層の離職率上昇による人材採用・教育コストの増加
  • 消費者からの信頼喪失による売上減少 など

これらは “未来のP/Lを静かに圧迫する見えないコスト”です。


サステナビリティ投資の効果(未来の売上・コスト削減・Cost of Inaction回避)

それに必要な投資コスト・人的リソース・期間

これらを天秤にかけたうえで、本当にやるべきか否かを判断する
それが、アースネストが提唱する「儲かるサステナビリティ」の投資戦略です。


現在、多くの企業では:

  • 財務メリットがほとんどない活動に、過剰にリソースが投入されている
  • 一方で、長期的には確実にリターンがある活動への投資がされていない

という“逆転現象”が起きています。
それはなぜか?
インパクトパス=未来への因果地図が描かれていないからです。


「このサステナビリティ投資は、どのように未来の財務に結びつくのか?」
「それはいつ・どこで・どんな形でインパクトを与えるのか?」
「それを測る指標は何か?数値で測れなくてもやるべきものは何か?」


アースネストは、

企業と共に「問いを立て、構造を描き、未来を見極める」パートナーとして、

SX実装・事業再定義・IR支援・経営支援

を提供しています。

上部へスクロール